あとかたの街/見逃した配信/無料視聴nhk/bsﾄﾞﾗﾏ12歳の少女が見た戦争～

あとかたの街~12歳の少女が見た戦争~は、1人の女性マンガ家が、当時12歳だった母親の戦争体験を作品として完成させるまでの日々を描いたということなので、当事者の気持ちや、それを聞いて漫画にした作者さんの気持ちなど、いろんな視点から考えさせられそうだなと思いました。

戦争がひどいもので二度と繰り返してはならないものだとは認識しつつも、どこか遠い存在に感じていたので、戦争というものを身近に感じられたらなと期待しています。

漫画家のおざわゆきさんは、50歳を目前にして初めての連載をすることになったそうですが、すごいことだなと思いました。

また、取材のためにお母さんの元を訪れたら、まさかの恋愛話に花が咲いたというのがおもしろいなと思いました。

戦争体験と言ったら悲しいことしか思い浮かびませんが、戦時中にも恋愛をしている人はいただろうし、ましてやお母さんは12歳だったということなので、私たちの子供の頃と変わらず普通に恋をしていたんじゃないかなと思いました。

そんな普通の恋する女の子が、戦争によって日常がどんなふうに変えられてしまったのか、戦争の生活への影響について知りたいなと思います。

命の大切さや当たり前の日常に感謝する心を持てたらいいなと期待しています。

このドラマはマンガ家である主人公がマンガを描くにあたって母から体験した戦争の話について聞くという内容にドキリとします。

子どもが親に踏み込んだ話を聞くのは勇気のいることだと思います。それも戦争という大変な経験なら、尚更です。

最初は恋バナから始まってのどかな感じで話はスタートしますが、話の先には過酷な戦争が待っているので、その明暗が分かれるような展開は聞いていて胸が苦しくなりそうです。戦争の話はどれも過酷なものばかりです。

しんどいなと思いながらも大切なことだと思って聞いたり見たりしています。

この作品は現代をベースに展開するので、そういう意味では所々小休止しながらドラマが見れそうです。他にも、激しい描写などはマンガで描かれるようなので表現がマイルドになっている点も見易さを感じます。普通に暮らしていた日常生活にどんどん戦争の影が落ちていく感じがどのようにドラマで表現されているのか気になります。

この作品を通して最初は遠かった戦争の存在をどのように普通に暮らしていた人たちが感じて行ったのか知りたいと思います。

その描写の過程はおそらくリアルで、より戦争を理解できるような気がします。戦争を理解する事によって、戦争の恐ろしさや日常を奪われる辛さを理解できるような気がします。

戦時下を生き抜いてきた漫画家の半生を描いたドラマやドキュメントなのかと初めは思ったのですが、日本漫画家協会賞コミック部門大賞を受賞した主人公の「おざわゆき」さんの著書「あとかたの街」ができるまでの実話をもとにしたドラマに加え、実際のマンガも同時に拝見できるのではないのかと非常に楽しみです。

50歳を目前にして初のマンガの連載をされたという事ですが、それに伴い、祖母の戦争体験を聞きに取材に向かったという事は、それまで詳しく戦争の体験をおばあさまが語ることはなかったのでしょうか。

戦争体験者の方のお話はとても貴重であり大切なのですが、「孫の世代には辛い話はしたくない」と多くを語らない方や、または家族側も「辛い体験を思い出させてしまうのではないか」と深く問う事ができない。と耳にする事もあります。

一方、取材の中では「恋愛」の話もでてきたようですが、戦前から戦中へと当時の男女の恋愛についてもどのように変化していったのだろうかと、その辺りも注目しています。

戦後75年を迎える終戦記念日の前日にこの作品が放送されることはとても意味にある事だと思いますし、翌日の8月15日には命の尊さと亡くなられた方々に深く思いを馳せる若い世代がまた一段と増える事を願います。